『 空に 』 ｂｙ （絵／みるく・文／くぅ）
そうして、日は昇ります。
長いと思われた夜を
太陽の光があっさりとさらって
瞬く間に空に色を戻していきます。
夜明けをみんなで見に行こう。
闇を受け入れて
光を招きいれた空は
優しい色なんだよ。
夜はね。
神様が作ってくれたんだよ。
真っ暗でどんなあなたも包み込んであげられるから
今は、そのままのあなたでいいんだよと。
そうして、そんなあなたをみたいから
夜を用意したんだよと。
そんなあなたを抱きしめたいから
光の時間と同じくらい
闇の時間も用意したんだよと。
だから
夜を恐がらなくてもいいんだよ。
神様に長い間、抱きしめてもらえる時間なんだから。
ほら。
夜が明ける。
お日様が顔をだしたよ。
見えなかった色が見えてくる。
きいろ
ぴんく
紺色
そして空色
あわてなくても大丈夫
じっと神様に抱かれていたら
あなたたちのままでいたら
わたしたちのままでいたら
また、日は昇るのだから。
そうして、日は昇ります。
光は世界を照らします。
そのうち、日は落ちていきます。
闇は世界を包みます。
毎日、それを繰り返します。
そうやって
闇を受け入れ
光を招き入れた分だけ、
きっと、優しい空の色なっていくのです。
そうして
いつしか神様と同じ色になって
空に帰っていくのです。
くぅ
