言葉あそび575交心

遊行期に入った鄙隠り老仁ですが、与命の楽しみを、575であそんで、イメージトレーニング。呆け防止のあそびとして、交心もらえるとHappyです。

万葉集を遊ぶ交心v13t061703『 海原の藻屑の夢よ夏の月 』


 

★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集を遊ぶ交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★

 

 

★ 万葉集を遊ぶ交心v13t061703

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海原の藻屑の夢よ夏の月

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 遊呼さんより交心をもらい関心事の万葉集をあそぶをひきつづき楽しませてもらいました。調子に乗った甘えを寛容願って無駄事の饒舌の児戯です。つい夢中になって時を忘れてしまいます。


 スローライフ迷宮遊ぶ五月闇   仁


 心優しき物の怪に遇う


 額田王の出自もよく分からないままですけれど、推古天皇の縁で宮廷人の教養を身につけ、斉明天皇にその才知と巫女力を認められて宮廷歌人の道を歩みはじめたようです。その才知と美貌が大海人皇子にも見初められて、大海人皇子との幸せな愛の蜜月がつづいていたようです。


 老いの身となりて知りぬる人模様誰に語らん虚仮の古   仁


 大海人皇子より年上らしく、斉明天皇により「添い臥し」として大海人皇子の最初の妃となったという話もあるそうです。ともかく斉明天皇の代わりに歌を詠んで宮廷歌人としてのデビュウーを16歳前後に成し遂げた才女の誉れ高い女性だったのですね。
 推古天皇の縁があるということは、斉明紀のデビュー当時には、出自もはっきりしていたのでしょうし、明確な記録も残っていたのでしょうけれど、持統王朝の『日本書紀』成立によって、日本書紀の記述に反する文物は一切抹消されたし、異議を唱える者は皆抹殺されるか、懐柔されたのでしょう。
 謀反の嫌疑を背負ったまま死んでいった家持の『万葉集』が残っていたのは奇跡だったのでしょうね・・・


 老いの身をしみじみ眺め味わいぬ産土鄙の里の夕暮れ   仁


 平穏是好日。ちっご平野に生を得て70年、善いことも悪いこともほどほどに平穏無事を生かしてもらえた幸運につくづく感謝しています。真似良寛さんも楽しませてもらいながら、生きもうけ、まだ万葉集まで遊ばせてもらえる老いの身を、ただただ喜びつつスローライフの流れにのって大海原の泡と消えていけそうです。


 海原の藻屑の夢よ夏の月   仁


 風吹きわたり雲は流るる

 

 

★ 優游575交心v13t061606

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一茶忌を姦しきほど鳴く蛙

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  > 雨空を蟇泣く為に生まれけり   遊呼


 鳴くもあそびと戯るる業   仁


 いつもあい風交心ありがとうございます。
 沖縄は梅雨明け、九州はやっと雨模様となりました。雨乞いするように蛙の大合唱もあっています。


 鳴き技に恋の駆け引きあるごとし   仁


 鳴かぬ技には雲雨もなかり


  > 万葉集  足引きの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかもねん   人麻呂


 山鳥は昼間は雄と雌一緒に暮らしながら、夜になると、峰を挟んで別々に寝るんだそうですね。若し恋し合っている雌雄の鳥だったらなんと過酷な習性なんでしょうね。これも自然の摂理で、遺伝子の戦略に拠るのでしょうか・・・

 万葉集ではこの歌は作者不詳らしいですけれど、訳あって会うことも許されない男と女の悲恋が秘められていると読み込まれて、その男の心情の切なさが見事に詠まれていると評判になり、こんな巧みな歌を詠める者は人麻呂をおいてないだろうというので人麻呂作になり、百人一首にも入れられて、有名になったようです。

 独り寝の男の秋の夜長を五七五七全部を使って詠みこんだ技巧の巧みさに感動したのでしょうね。この長い長い夜を一人で寝る男の夢はどんなものなんでしょうね・・・

 何も具体的なことが詠まれないことによって、読む方に、様々な想像力を湧出させる力を持っているんです。その想像力を楽しむのが宮廷文化の本流であり、その歌を作る力、文化力が舞と並んで宮廷遊戯の花だったようです。
 言葉あそびの技が競われたのですね。


 蛙にも鎬を削る競い在り   仁


 声小さくばひとり寝まりぬ


 言葉あそびの技が評価されるには、宮廷人の共通の想像力を駆り立てる内容が、周知のこととして内蔵されていなければなりません。
 ということは、人麻呂自身も、叶わぬ恋をしている当事者として、宮廷人に知れ渡っていた事実があるということでしょう。あるいは人麻呂がそういう周知の事実のある人を詠みこんでいるということでしょう。

 額田王の<茜さす紫野行き標野行き>の歌は宮廷行事の宴の席で絶賛されました。
 この歌が絶賛されるのはこの歌の背景に宮廷人の関心事である現実あるいは歴史的事実が公然と詠みこまれており、しかもそれが遊戯化されて、返歌によってさらに無化されていく面白さにあるんです。
 さて大海人皇子はどう返すだろうという宮廷人の緊迫した空気が漲っていく中で、大海人皇子の返歌がまた遊戯化されて緊迫した空気を無化し、どっと拍手喝采を浴びるんですね。


 井の中の蛙夢見る夢在りや   仁


 老いて井の外脱ける術無し


 額田王は、大海人皇子との愛に満たされた日々を捨てて、十市の幸せを夢観るようになったのかもしれないという想像を楽しむこともできるんです。陰謀の渦中にあって、その陰謀の罠として嵌められた額田王は、己を捨てて、十市の生き残りに夢観る力の全てを注ぎ込む巫女力をフル稼働しました。
 天智天皇が勝っても、大海人皇子が勝っても、十市の将来が保証される勝負に挑まなければなりません。


 大海人皇子は見事に額田王の仕掛けた罠を跳ね返しました。
 おばあちゃんになってもおまえの美しさは衰えないね。そんな魅力に溢れているおまえをどうして憎むことがあろうか。おまえのその美しさと巫女力はぼくにはまだ欠かせないんだよ。十市のこともぼくに任せていいよ。十市も高市皇子のことを気にしているようだからね・・・


 強い巫女力を持っていた額田王天智天皇の陰謀の全てをその渦中にあって観てきました。斉明天皇の悲劇も観てきました。おそらく大海人皇子に期するところが大きかったのだろうということも想像できます。


 苦労人の大海人皇子斉明天皇存命中は忍従もしてきましたけれど、白村江の戦い以降の中大兄皇子の陰謀にはもう忍従の限度を越してしまっていたのでしょう。公然と喧嘩を仕掛けたこともありました。知将の鎌足の仲裁でその場は治められましたけれど、悪くすると内乱状態に陥ったかもしれない情勢だったようです。


 独り寝の夢想は尽きず梅雨の闇   仁


 命懸けには遠き世で在れ


 一茶忌を姦しきほど鳴く蛙    仁


  一茶神社を祭るが如き

 

                                   
★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 青柳仁リンク ★ 。・。・゜♪゜・。・。★

 

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★ 。・。・゜♪゜・。・。★ そのまんま575で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★